1.大阪府にお住まいのB様が、「定期借地上にある建物を相続して売却した事例」
お客様の相談内容
●売却物件 概要
所在地 | 沼津市岡宮 | 種別 | 戸建て |
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建物面積 | 133.56m² | 土地面積 | 224.28m² |
築年数 | 25年 | 成約価格 | 840万円 |
間取り | 4DK | その他 | 定期借地上の建物 |
●相談にいらしたお客様のプロフィール
B様は、大阪府にお住まいの40代のお客様です。
この度、お母様が亡くなられて、ご実家の一戸建てを相続されることになりました。
しかし、調べてみるとご実家は定期借地上の建物だと判明しました。
B様は大阪府にご家族でお住いのため、ご実家を売却したい考えですが、定期借地上の建物が売れるのかわからなくて困っています。
解決したいトラブル・課題
課題
定期借地上の建物である実家を売却したい
B様はご実家に残っていた借地契約書で、残存期間30年、地代が月に5万円かかることがわかりました。
定期借地上の建物であるご実家を売却できないと毎月5万円の地代を負担することになってしまいます。
定期借地上の建物で面倒そうなため相続放棄も検討しましたが、預金が300万円あったため、できれば売却したいとお考えです。
不動産会社の探し方・選び方
定期借地上にある建物が売れるかを知りたいB様は、地主に詳しく、沼津市を熟知した不動産会社に相談したいと考え、インターネットで検索しました。
- 地主とのつながりが強く、地域物件の情報を熟知する会社であること
- 創業昭和46年で長きにわたる不動産売却の経験があること
- 相続問題の解決実績も豊富であること
が決め手となり、依頼する不動産会社を決めました。
B様の「トラブル・課題」の解決方法
B様には、まず定期借地権について説明しました。
「定期借地上の建物」である物件としてコンビニや飲食店、病院などは企業が定期借地契約をして土地を借りていることが多いですが、通常の住宅では少ないため、知らない方が多いのが実情です。
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1.定期借地権の種類
定期借地権とは、他人の土地を借りて、自己の建物を建てられる権利です。
つまり、定期借地上にある実家は、他人の土地上に建っている建物ということになります。
定期借地権には、以下の3つの種類があります。
【一般定期借地権】
契約存続期間 50年以上 利用の目的 制限なし 特徴 ・契約の更新や延長がない
・建物の買い取り請求権がない
・契約の終了時には更地に戻したうえで地主に返還する必要がある【事業用定期借地権】
契約存続期間 10年以上50年未満 利用の目的 事業用 特徴 ・契約の更新や延長がない
・建物の買い取り請求権がない
・契約の終了時には更地に戻したうえで地主に返還する必要がある【建物譲渡特約付借地権】
契約存続期間 30年以上 利用の目的 制限なし 特徴 ・30年以上借りた場合、借地上の建物を地主に買い取ってもらえる
・買い取りを実行する際に借地権は消滅する
・一般定期借地権や事業用定期借地権に対してオプションとして付加できる今回は、一般定期借地権に該当するため、地主に買い取ってもらうことができず、残存期間が30年間残っています。
定期借地権は期間中の途中解約は基本的に認められず、さらに定期借地上にある住宅は買い手を見つけることが非常に難しい物件です。
B様には時間がかかる可能性を示唆したうえで、不動産投資家に売却することを提案しました。 -
2.「結果」
地主の譲渡承諾も必要だったため10ヶ月ほどの期間がかかりましたが、なんとか買い手を見つけることができ、無事に実家を売却できました。
2.沼津市にお住まいのW様が、「相続する広すぎる敷地を分筆して売却した事例」
お客様の相談内容
●売却物件 概要
所在地 | 沼津市戸田 | 種別 | 土地 |
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面積 | 369.36m² | 成約価格 | 835万円 |
間取り | ― | その他 | ― |
●相談にいらしたお客様のプロフィール
W様は沼津市にお住まいの60代のお客様です。
旦那様がお亡くなりになり、現在お住まいの自宅と敷地を相続することになりました。
しかし、W様が相続する自宅の敷地面積が広く、一人で維持管理するのは厳しいと感じています。
相続する戸建てを売却して、コンパクトなマンションへ住み替えも検討していますが、住み慣れて思い出のある自宅の売却には抵抗があります。
解決したいトラブル・課題
課題
相続する自宅の敷地面積が広すぎて、一人で維持管理する自信がない。マンションへ住み替えも検討しているが、売却に躊躇している
W様には、息子様がいますが、東京に家族と住んでいるため、一人で自宅に住むことになります。広すぎる敷地のため、息子様も心配されており、マンションへの住み替えを勧められている状況です。
不動産会社の探し方・選び方
W様は不動産について詳しくないため息子様に相談しましたが、仕事が忙しく手伝えないとのことでした。
住み替えするにしても沼津市を離れるつもりはなかったため、以下の点を重視して地元の不動産会社を探すことにしました。
- 沼津市に詳しい不動産会社であること
- 自宅の売却だけでなく、住み替えの提案もしてくれること
沼津市の複数の不動産会社に問合せしましたが、親身に相談にのってくれて、思ってもいなかった最適な提案をしてくれた不動産会社に決めました。
W様の「トラブル・課題」の解決方法
W様は当初自宅を売却して、マンションへの住み替えを検討していましたが、お話を聞いているとマンションには住んだことがないため不安を感じており、できれば慣れ親しんだ自宅を離れたくないことがわかりました。
そこで、現在の自宅に住み続けることが可能で、かつ一人で維持管理ができる方法として、広大な敷地を分筆して売却することを提案しました。
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1.土地の分筆
分筆とは、登記簿で一つの土地とされているものを複数の土地に分けることで、それぞれ登記手続きが必要になります。
似た言葉で「分割」もありますが、親が居住する家の敷地の一角に子どもが家を建てる場合などが該当し、所有者を変更しないため、登記簿上に変化がないことが違いといえます。
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2.「分筆」の手続きの流れ
分筆の一般的な手順は以下のとおりです。
1. 土地家屋調査士へ依頼
2. 法務局や役所での資料収集と調査
3. 現地調査を実施
4. 現地で隣地所有者などと立会いのもと、境界確定測量を実施
5. 分筆案の策定
6. 境界標の設置
7. 書類の作成と登記の申請土地の境界線が確定している場合は2週間ほどで完了するケースが多いですが、隣地所有者と連絡がつかないなどの理由で境界確定が長引くと数ヶ月かかるケースもあります。
分筆は専門的な知識を要するため、土地家屋調査士へ依頼するのが一般的で、土地の所有者を変更する場合は司法書士にも依頼する必要があります。 -
3.「結果」
W様はマンションへの住み替えをやめ、分筆して敷地の一部を売却することを選択されました。
畑や倉庫があった部分を分筆して売却することにより、一人でも維持管理ができる広さとなります。
売却には、約10ヶ月を要しましたが、無事に買い手を見つけることができました。
3.愛知県にお住まいのE様が、「実家のマンションを口約束に沿って相続した事例」
お客様の相談内容
●売却物件 概要
所在地 | 沼津市新宿町 | 種別 | マンション |
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専有建物面積 | 72.53m² | 築年数 | 25年 |
成約価格 | 2,130万円 | 間取り | 3LDK |
その他 | コンビニが隣にある | ― | ― |
●相談にいらしたお客様のプロフィール
E様は愛知県にお住いの40代のお客様です。
お父様が亡くなり、実家のマンションを相続することになりました。
お父様は生前マンションと預金を、兄弟二人で分けて欲しいとおっしゃっていたそうです。
解決したいトラブル・課題
課題
実家のマンションを口約束通りに相続したい。
お父様は口約束で、相続財産を均等に相続して欲しいとおっしゃっていました。
相続財産には預金が1,000万円とマンションがあります。
口約束しかないが、その通りに相続できるか知りたい。
不動産会社の探し方・選び方
口約束通りに相続する事ができるかを教えて欲しいので、相続に詳しい不動産会社を探すことにしました。
兄弟お二人とも成人してから地元を離れ、県外で暮らしていたため、沼津市の不動産会社をインターネットで探しました。
ホームページを閲覧していると
- 昭和46年から不動産に携わっており、地元物件の情報に精通している
- 不動産相続に関しての相談も受け付けている
ことが気に入り、相談に行きました。
E様の「トラブル・課題」の解決方法
E様ご兄弟に口約束の相続の効力と、相続を実現させるための方法を説明させていただきました。
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1.口約束の相続
口約束でも法的には有効になります。
しかし、相続人が複数いた場合、口約束を直接聞いていなければ納得できない人も出てきます。
その為、それを証明する事が必要になります。
証明する事ができなければ口約束だけでは相続を実行する事は難しいです。 -
2.口約束を実現させるための方法【遺言書】
遺言書とは、被相続人が自分の死後、誰に何をどのくらいどう分けるかの意思表示をした書面です。
遺言書には、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があります。
尚、口約束での遺言は、”遺言”としては無効になります。 -
3.口約束を実現させるための方法【生前贈与】
生前贈与とは、被相続人が生きている間に他者へ財産を分け与えるという行為のことです。
また、生前贈与は、法定相続人以外にも財産を引き継ぐことが可能できます。 -
4.口約束を実現させるための方法【死因贈与】
死因贈与とは、贈与する人が亡くなることによって効力を生じる贈与のことです。
贈与する人と受け取る人の双方が合意する事が必要です。 -
5.口約束を実現させるための方法【遺産分割協議】
遺産分割協議とは、遺産分割についての話し合いのことを言います。
相続人の全員の参加が必須です。口約束の相続でも、相続人全員の合意が得られれば相続が成立します。
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6.「結果」
相続人はE様ご兄弟のみで、お父様の意思を尊重したいと合意されていたので、弊社のサポートのもと遺産分割協議書を作成し、スムーズに相続手続きを済ませることができました。
マンションもコンビニが隣にあるなど立地条件が良かったため、約3ヶ月で無事に売却できました。